これは、私の知人がある音楽家の方から直接聞いた話。
(一応念のため書くと、情報源は確かなんですが
その方のご記憶に頼って書いた大分前のお話です。)
「アーベントロートとフルトヴェングラーの話なので、
境山のサイトで書いてもいいですか?」
と聞いてみて頂いて
「うん、いいよ」
と、つい先日言って頂いたので、メモとして書いておきます。
以下はその音楽家の方が、フリッツ・ライナーから直接聞かれた話なのだそうです。
(ドイツ語・英語、どちらでライナーに聞かれたかはまだ伺ってないです。)
この内容からすると、ライナーはアーベントロートから聞いたみたいです。
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ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886〜1954)がリューベックで振っておられた時期のこと。
(1911〜15年の間でしょうか。)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは、3つ年上のヘルマン・アーベントロート(1883〜1956)に
「俺、今狙ってる女の子いるんで、かつらにしようと思ってんだ。
新聞にも (頭のてっぺんが段々禿げてきてる似顔絵を) 描かれたし。」
と訊いたら、アーベントロートは
「・・・・・やめとけ。お前は有名人だ。
お前の名前は、親父のせいで広まってんだから。」
と止めたそうな。
この頃の2人は、そんな話が出来てしまうくらい親しい関係であった
・・・てことでしょうか。
(ヴィルヘルム・フルトヴェングラーのお父さんは、当時、超有名だった
考古学者アドルフ・フルトヴェングラーで1907年10月に54歳で没、だそうですから、
この話の頃はもう亡くなっておられますね。この時期はまだ息子より父の方が有名だったみたいだ。)
フルトヴェングラー、若い頃には御自分の頭のこと
実は結構気にしておられたみたいですね。
私自身は、調べ物のための本は色々探して読むのですが
音楽雑誌とか余り読まないもので、この話がどこかで既に出てた話なのかどうか
厳密には分からないんですが、初めて聞く話でした。
先日初めて
「フルトヴェングラー その生涯の秘密」(DVD)
を観ました。
20代の頃のフルトヴェングラーの写真も色々見ることが出来ましたが、
やっぱ、おでこ広いなぁ、という印象。
フルトヴェングラーのリューベック時代のお話の際に
似顔絵が色々出てくるんですが、確かに、
髪の毛が寂しくなってきてる辺りが絵で描かれてました。
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